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惑星の岸辺

惑星の岸辺

著者 梶村啓二

読書2


宇宙飛行士の甘南備俊介は、五十八年九か月の眠りから目覚めた。木星衛星調査船で低温睡眠に入っているとき、太陽フレアの爆発で船が軌道を逸脱したのだ。地球の周回に入ってから回収され、たったひとり帰還した彼は、いちやく英雄となった。
甘南備を待ち受けていたのは、国際宇宙開発機構が精密に組み上げた回復訓練プログラムで、橘ムラサキという若い専任医務官が担当することになった。橘自身がかつて事故に遭い、このプログラムの経験者であった。
訓練が始まって、甘南備は不思議なことに気づく。橘のふとした仕草が、25年前に亡くなったはずの妻の葵のそれと重なるのだ。彼は次第に訓練の時間を心待ちにするようになるが……。
時空を超え、記憶という愛は甦るのか。大人の心を揺さぶる、ミステリロマン。

人生とは平凡なものである。

毎日同じことの繰り返し。

と言うが、同じ日はもう戻ってこない。

そんな中この本を読んでる時間も、もう二度とこないであろう。

その内容は、60年間睡眠装置に入っていて目覚めたときに、自分以外の周りが変わっている。

しかし自分の世話をしてくれる人が、自分の妻に似ている。

時間を超えた愛というか時空を超えた愛、これはどこまで愛と感じることができるのであろうかと言うことが問われているのかもしれない。

いろいろな恋やいろいろな愛が世の中にはある。

見た目は違うけれども、感性が妻と似ている人をどう感じるのであろうか?

そこに恋が生まれるのであろうか?

恋が生まれたとしてもそれは妻に似ているだけなのか、それとも妻に似ている女性に対しての恋なのか難しいもんである人間とは。

この小説が教えてくれる人生の教訓は、人生とは期限付きであるという事である。

だからこそ、時間を大切にしなければならない。

短い人生でどれだけの人と出会い、どれだけの本と出会い、どれだけの言葉に出逢うのだろうか?

ほんの一握りだろう。

だからこそ、出逢った人、出逢った本、出逢った言葉を大切に。


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